坐禅会に行くと、背筋が曲っている、頭が前傾している、と注意されることがあります。
お寺のお坊さんの姿をテレビなどで見て知っているので、そうだ、直さなきゃと思うのですが、
いつも、そんな姿勢などしていないので、やってみると身体はとても緊張します。
そして、身体を静止させたまま数十分すると、ああ疲れた、となります。
静坐あるいは坐禅で、身体を硬化させたら、呼吸も苦しくなるのです。
そうではなくて、一度普段どおりの丸まった姿勢で、足も窮屈に組まずにやってごらんなさい。
目を閉じるな、というのではなく、閉じてみる。
そうすると、リラックスして眠くなるかもしれませんが、身体にも力みは感じないでしょう。
緊張して力みがあったら、スポーツでも書道などの芸事でも各種の筆記試験でも、うまく
いかないでしょ。静坐も同じなのです。
普段のままでいい、とはいいませんが、身体をまっすぐにするにはそれなりに身体のトレーニング
の時間が必要なのです。身体をまっすぐ支えられる筋肉が弱っていたり使っていないのに、
かたちだけ真似をしても、ホンモノの坐禅にはなりません。
姿勢よく坐れる人というのは、相応の鍛錬をしたレベルの人なのです。
そのために、この静坐会では、身体のストレッチや体幹トレーニングを少しやったあと、坐ることを
日課にしようと思います。
次回は、数息観という方法の良い点、間違えやすい点について書きます。