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レジリエンスと静坐

レジリエンスというのは「ストレスからの回復力」と訳されていますが、

個人でも所属している会社や団体でも、不幸や失敗、思いもよらない病気、

業績の危機などいくらでもあります。

有名な勝間和代氏は、「不幸や失敗は一定の確率で必ず訪れるものと心得る。

それが起きるということは「マイナスの清算」がなされることだ、と

雑誌で語っておられますが、そうそう、達観して平気でいられないものです。

つまり、コトはただコトなのですが、人はこれを「嫌なコト」と認識して

気に病んでしまうことがある、というわけです。

 

ネット記事だと、こういう事象が起きたら①自己認識②自制心③精神的柔軟性

④現実的楽観性⑤自己効力感(自分なら打破できる)⑥人とのつながり 

で回復する、とあります。

私は、何が嫌なのか紙に書いて自己認識し、他の人でも他の会社でもこれは

あったよね、と柔軟に考え、知り合いや友人や家族にとりとめもなく話すという

ことで、まずは第一段の冷静さを取り戻すようにしています。

事を解決するのは、それができてからなのですが、得てして「どうしよう?」と

すぐに対策を考えてしまうものです。そんなに簡単に解決しないことは

わかっているのに、早く嫌なことから脱したいから短絡的になってしまうものです。

 

ですから、まずはDOよりBE  今の状態はなんだ? の確認が大切です。

大震災の時も、まず自分は怪我をしないよう守る、確認する、が直後のありかたです。

 

でも、理屈で整理できるならココロは簡単ですが、そうはいかないですね。

その時の手法のひとつに「ブレインスポッティング(BSP)」という心理療法があります。

鈴木孝信さんなどが本に書いていますが、「ボーと一点を見るだけ」でストレスを

取り除く手法です。軽いストレスならセルフでも可能ですと、本に書いています。

阿字観のようですが、興味のある方は試したらいかがでしょうか?

それにしても、ヨガとかピラティス、それにマインドフルネスに坐禅、

瞑想系が次から次へと出てきて、これらから自分に合うのを選ぶ側は大変ですね。

 

この会でやっている静坐というのも、使い方次第でレジリエンスに有用だと思います。

静坐とか坐禅を自己を揺るぎないものにできる、などと勘違いしている人がいますが、

そんな鉄骨かコンクリートのようなカチカチの人間はいません。

もし、そうなれたように感じたとしても、畳の上だけのように思います。

風が吹き、雨が降っても大丈夫でなければいけませんね。

たとえでいえば、根はしっかりしている柳のような生物でしょうか?

また、ただ坐っていればあらゆることに対応できる、というのもウソです。

坐っていることで、モノゴトのバイアスを整理しつつ、知識と考え方を絶えず

研鑽することで対応できるようになる、そう思っています。

 

今月の静坐会は2月4日の土曜日の1回だけで、会場の都合で3月はありません。

次は4月となります。