森鴎外の小説に、『寒山拾得』というのがある。
読んだ人もあろうかと思う。何をいいたいのかと思った人もいるだろう。
今日は、静坐会で、いつものとおり参加者が来る前に30分ほど読経と静坐を
して、参加者が見えてから「ずぼらヨガ」と「1分音読」を6作品、それに
手のツボ押しをやったら、もう30分以上。休憩のお茶タイムをしたら、あれ
静坐は、なんか「付け足し」になってきたなぁ、と思いながらも2回坐った。
今日印象に残ったのは、参加者の方が量子力学の最先端と禅、池田晶子の本
の中の胡蝶の夢と荘子の「物みな斉しく絶対無差別」の話。有時と道元の話、
古今和歌集からカナ、マナの謂れのことなど、
なんのことかわからないだろうが、とにかくお茶タイムは楽しかった。
山岡鉄舟の話が出て、家族や親族にとっては、好き放題、やりたい放題をやった
破綻者だったよね、お兄さんの高橋泥舟が鉄舟の死んだ後の借金の後始末まで
やったようだね。というのまで出た。ある禅宗では「聖人的」扱いで話をするが
本当に偉かったのは、官途の誘いを全く受けず筋を通した泥舟だろう、いやいや、
一番は奥さんだ、ということで一致した。
そういえば、鉄舟は出家までしようとして止められたらしいけど、
お釈迦様にしても、妻を捨て子を捨てて修行をしたというのは、当事者
からすれば家出したダンナなんて美談でもなんでもないよ、ということになった。
だいたい有名人やらトップは聖人化されがちだけど、本当に偉いのは、無名の
人、表に出ていない人ではないかな、とその時思った。
NHKで昔やっていた「プロジェクトX」が共感を呼んだのも、そういうことだから
かもしれない。
森鴎外のこの小説も、もしかすると明治期の政府なのか高僧なのか、そんな
のを揶揄したのではあるまいか。
ところで、次回は5月13日土曜の予定でしたが、都合により中止します。
今日の参加者には口頭でお伝えいたしました。
次回は、5月27日の土曜日となります。
今日の参加者の方がお持ちくださったマドレーヌは美味しかった。
今度は私がなにか美味しいお菓子を用意しようかな、と考えていますが、
どんどん静坐のための会ですよ、というのからドリフトしている会で
あります。ハイ。